2010.10.03
猛暑が過ぎ去った9月も終わりの午後、
自宅で仕事をしていると「ピンポーン」とチャイムの鳴る音。
出てみるとお向かいに住む大家さんが、開口一番「咲いてるよ、咲いてるよ」と なにやら少し興奮気味。
後に続いて庭の方へ周ると、東側の片隅に白ともピンクともつかないユリに似た花が、
グレーの太い茎をすうっと伸ばして綺麗に咲いていました。
この花は去年の秋、僕らがこの家に引越してきた頃に大家さんが植えておいてくれたもの。
夏の初めに立派な葉が茂ったのですが、盛夏の時期にすべて枯れてしまっていました。
「枯れちゃったねぇ」と少し残念そうにしていた大家さん。
ところが秋の気配がし始めた頃、いきなり立派な姿で僕らの前に復活を遂げたのでした。
お友達からの頂き物だったというこの花、「夏水仙(なつずいせん)」という名前の
彼岸花の一種で、春に出てきた葉っぱが枯れた後で8月から9月ごろ花芽が伸びてくるのだそう、
ということを後からそのお友達に聞いたらしく、半信半疑でこっそり見守っていたらしいのです。
立派なつぼみが見えるので、秋の間もうしばらくは庭の片隅でひっそり咲いてくれそうです。
(H)